千田翔太 六段 vs. 永瀬拓矢 六段 第43期棋王戦挑戦者決定トーナメント
千田六段はコンピューターを取り入れていることで有名。タイトル挑戦の経験もありますね。
永瀬六段は、その独特の棋風が有名。
本局は棋風が出た将棋だったと思います。
まずはこの局面。先手はどう指したでしょうか。
正解は▲5八桂!
狙いがまったくわからないですね。
粘った手なんでしょうか・・・
続いて下図。
たたきの歩に対してどうするか。
私には頭に浮かびもしませんでした。プロレベル。
正解は
△同銀▲3三歩△同金直▲3五歩(下図)
手筋をそのまま食らったように見えます。
銀は殺され、そのうえ3四の銀をとった手が金に当たります。
これは厳しいだろうと思ったのですが・・・
この後、後手が形勢がよくなっていったのです。
もしかすると、永瀬六段は、銀をおとりにして、あえて先手に歩を使わせたのかもしれません。▲3四歩△3二金引となると、後手陣は意外にも固いようです。
続いて下図。先手はどう受けるのでしょうか。
正解は▲2九飛車。
この手がいい手かどうかは私にはわかりませんが、▲6九桂馬等、他の手もありそうです。また、この▲2九飛車に対しては、△6八銀が厳しそうです(実戦でも打たれました)。
そのため、ここでは△2九飛車しかないと先手が判断したことに私は驚きました。
以降は、永瀬六段が押し切ったようです。
粘り強い棋風が現れた一局だったと思います。